今日不站出来,明天站不出来

3月18日から、「両岸サービス貿易協定(Cross-Strait Agreement on Trade in Services :兩岸服務貿易協議)」の強行採決に反対する学生たちによって、台湾の立法院(国会に相当)が占拠されています。
なぜ、こういう事態にいたったのかについては、以下の「今回の国会議場占拠事件について」に詳しく説明されいます。

簡単に言えば、内容が台湾にとって不利なものが多く、台湾の産業が大陸に飲み込まれる懸念があること、採決にいたる審議などが秘密主義的で、民主主義の基本に反していると思われること、この2点で、学生たちは反対しています。
学生たちのスローガンも「退回服貿」「反対黒箱」です。

今回、旅行の時期がこの大事件に重なったので、まとめておきたいと思います。

学生たちは、立法院の議場を占拠し、周辺の道路に座り込みをしていますが、概ねその行動は落ち着いたものでした。学生たちは自主的に交通整理や迂回路の指示をしていますし、周辺の店舗は普段通りに営業をしています。

それが、変質しだしたのは、暴走族と思しき連中が参加しだしたのと、行政長官との会談が物別れに終わったあたりかでしょうか。そして、23日の夜、タカ派と見られる学生の一団が、行政院に突入し、長官の執務室で機密文書を荒らす事態に発展しました。

深夜になって、行政院周辺は更に学生達で埋め尽くされ、通行ができなくなりました。

行政院前の幹線道路である忠孝東路も学生たちに占拠され通行できなくなりました。
政府はこれに対して、大量の警官隊を導入、24日未明には放水車も導入し、武力鎮圧を行いました。

これに対し、学生たちは立法院に通じる道路を、椅子や簡易トイレを用いて封鎖して対抗しました。

24日昼には、小康状態となり、学生たちは、立法院占拠と座り込みに回帰しました。もともと、立法院を占拠しているグループの多くは、行政院占拠には反対していたようです。

行政院は警官隊によって封鎖されていましたが、午後には最小限の警備に戻ったようです。

立法院の封鎖については、それなりに理のある行為と言っても良かったかも知れませんが、行政院での行いは学生達にとっては不利な材料だと言えるのではないでしょうか。一部「暴徒」と称されても仕方の無い行為だと思います。
現に、警察側の即時武力制圧が実行されましたが、立法院は周辺封鎖が継続されているだけに留まっています。

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